技術紹介 当社の技術
高圧含浸による複合化

含浸により2種類以上の材料を複合化させ、両特性をあわせもつ理想的な材料を作製します。
例えば、
- 金属基金属複合材
- 炭素基金属複合材(CMC)
- 金属基セラミックス複合材(MMC)

ACM-a ACM-io

ACM-a、ACM-ioは、体積率85%以上のグラファイトに、アルミニウムを15%含浸させた、『グラファイト基アルミニウム複合材』です。
この組み合わせの複合化は一般的な常識として「非常に困難」と言われてきましたが、当社の基幹技術である『溶湯鍛造法』により製造が可能となりました。
ACM-aは、熱拡散率が極めて高く、熱伝導率も銅並みに高いため『放熱性』に優れます。また熱膨張率がセラミックス並みに小さいため、半導体との親和性が良く『半田クラック対策』に優れています。
以上、2つの主な理由により、ACM-aは『熱対策』に高い効果を発揮します。

また、ACM-aは高純度な炭素結晶粒子と内部に点在するアルミニウム金属により、自由電子が多く存在することができ、ある特定の電波を遮断する効果もあります。
したがって、コンピューター、LED照明、パワーデバイス、家電製品など、排熱処理が益々注目され必要とされる現代においてACM-aは欠くことのできない次世代のための新素材と言えます。
ACM-aは、基材となるグラファイトに方向性が無いタイプを使用しています。添加されたアルミが強化材となり、グラファイト単体に比べ強度(引張・曲げ)が20%程度向上しています。
グラファイトには気孔が多数あり、熱伝導を妨げる要因となりますが、アルミニウムがその穴をふさぐ為、熱伝導も向上します。また、ACM-aと同様に線熱膨張係数が5~7と極めて小さい為、高温環境においての寸法精度が高いことが特徴です。
以上の特性は、半導体用位置決め治具、フロー用トレイ、搬送用パレットなど、、高温環境・寸法精度・強度が求められる環境に適し、既存のグラファイト素材の置換材料として好評を得ております。また、グラファイト単体より加工性が良いのも、量産に適した材料といえます。
●特徴
- 銅並みに高い
熱伝導率 - 銅より高い熱拡散率
- 銅より低い
熱膨張率 7ppm
(セラミックス並) - アルミより軽量 2.1g/cm3
- 赤外線反射、
電波遮断
AC-Albolon

軽量でヤング率が大きく、切削加工に優れた材料です。
従来のロボットハンドやX-Yテーブルに利用されている材料では、例えば鉄では慣性重量があり位置精度に問題があり、アルミ合金では軽量であるがヤング率が低く高速移動で振動が発生する問題、アルミナ焼結体では加工が難しく加工コストが極めて大きく、割れやすいなどの問題がありました。
これら問題点を当社開発材料『AC-Albolon』が解決しました。
●特徴
- 軽量
質量が鋳鉄の1/3 - 高強度
鋳鉄並みに高い引張強度とヤング率 - 高耐熱性
セラミックスの複合化によりアルミ単体よりも優れた耐熱性 - 加工性
ダイヤモンド工具を使わず、超硬工具での加工が可能
AC-AlSiC複合材 (アルミ+炭化ケイ素)

ダイヤモンドに次ぐ硬度を誇り、熱伝導率も高いSiCとアルミの複合材料です。
高い熱伝導率と高強度、熱膨張率が低いため、ハイパワーデバイスの基板・ヒートスプレッダ―などとして最適です。
また、SiCの問題点である難加工性については、表面にアルミ層を設けることで対応が可能です。
●特徴
- 軽量
- 高剛度
- 高熱伝導率
- 低熱膨張
- 耐摩耗
AC-Alox
アルミナ短繊維にA1050アルミを含浸させました。
A1050単体に比べて引張強度は2倍以上向上し、じん性も大きく向上(引張強度曲線の積分より)しています。
軽量・高強度・高じん性であるため、小型構造物にも適しております。
熱(~200℃)環境に於いて強度が低下しないため、ヒーターなどの部材に適しております。
当社では、半導体製造装置用鋳ぐるみヒーターに使用しております。
また、母材としてのアルミはA5052(強度向上・加工性向上)、AC3A(複雑な形状品)など用途・目的に合わせて、変更も可能です。
●特徴
- アルミ単体より高強度
- 熱による寸法安定性が良い
- 加工性が良い
- 母材のアルミは
変更可能