技術紹介 当社の技術

基幹技術 溶湯鍛造法

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溶湯鍛造法とは、高圧鋳造法のひとつで、溶けた金属(溶湯)を金型に入れ、 高い圧力を加えて凝固(成型)させる方法により特性の優れた合金を鋳造する方式です。また、プリフォーム含浸による複合材製作、固体異種金属との接合、ヒーターなどの鋳ぐるみなどの製作に適しています。

この鋳造法では、溶湯を比較的短時間で凝固させるため、合金組織が緻密で鋳巣が少なく、強度特性や信頼性が改善された鋳造物を製作することができます。また、疲労強度が展伸材と比較しても高いことが特徴です。(注1)

セラミックスなどのプリフォームに金属を含浸した複合材料MMC(注2)の製作は、当社の溶湯鍛造技術が得意とするところです。良質なMMCを製作するためにはプリフォーム(注3)に素早く、かつ化合物が生成されないよう金属を含浸させ、複合化する必要がありますが、溶湯を短時間で凝固させることができ、かつプリフォーム内に均一に金属を含浸することが可能である、当社の溶湯鍛造法は非常に効果的な鋳造法といえます。

1500t高圧プレス機

また、溶湯鍛造の特徴である、高圧・高温での成形は、固体金属との接合や、アウトガスが心配されるような精密高温ヒーターの鋳ぐるみにも優れています。

溶湯金属には、代表としてアルミニウム・銅・マグネシウムなどがあります。当社では、主にアルミニウムを取り扱っております。中でも、A1050、A5052、A6063、AC3A、AC8A、ADC12、ADC14などをはじめ、自社調整アルミなどを使用しています。お客様のご要望により、ご提案することも可能です。

当社の溶湯鍛造法は、世界でトップ水準の鋳造法であり、 当社の製作する数々の優秀な素材は、全てこの溶湯鍛造法により生みだされています。

(注1)展伸材・・・アルミニウム合金素材の一種で、押出材、圧延材、鍛造材を総称する呼び名
(注2)MMC・・・金属をベースとした複合素材の総称。金属基複合材料(Metal Matrix Composite)
(注3)プリフォーム・・・溶解金属が浸透しやすいように、繊維または粒子等を予め成型した強化材

溶湯鍛造法の特徴

  • 引張強度が強い
  • 鋳巣の発生が
    少ない
  • 疲労強度が高い
    (ポロシティなどの
    欠陥の微小化)
  • 個体間のバラツキは
    極めて小さい
  • 金属組織が緻密
  • 合金種類は
    限定されない
研究データ

溶湯鍛造法により、こんなことが可能となります・・・

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    ①金属の高性能化

    本来、溶湯鍛造はアルミ合金をより特性の良いアルミ合金にするための技術です。
    この、溶湯鍛造技術を利用して、プリフォームに高圧でアルミを含浸することで複合材をつくる技術に発展しました。
    <効果>
    ・内部欠陥を減少させることができる
    ・疲労特性が鋳物に比べて良好(屈伸材の下限値近傍)
    ・組織の微細化

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    ②含浸による複合金属の作製

    含浸により2種類以上の材料を複合化させ、両特性をあわせもつ理想的な材料を作製します。
    例えば、
    ・金属基金属複合材
    ・炭素基金属複合材(CMC)
    ・金属基セラミックス複合材(MMC)

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    ③鋳ぐるみ

    鋳巣が少なく伝熱性と均熱性に優れた長寿命の鋳ぐるみヒーター (アウトガスの発生を極力抑えられるため半導体の製造装置などに適する) セラミックスとの複合化により、より高温仕様のヒーターを実現 (熱膨張率が小さい、寸法安定性に優れる)

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    ④接合

    異種金属や同金属を溶湯鍛造法の高温・高圧によって圧着。
    接合面が拡散接合のように合金化するため、強度・伝熱性が通常の接合方法に比べ大きく向上しています。
    例えば
    ・銅とアルミのニアネット接合
    ・水冷管を2枚のアルミ板で接合

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